2012年5月14日月曜日

JLGC



英国の福祉・保健・医療 / 福祉・保健・医療

2011年05月01日

深刻な児童虐待が過去最高を記録

 NSPCC(※)のヘルプラインへの連絡を通じて警察や地方自治体の社会サービス部に持ち込まれた深刻な児童虐待の件数が、昨年度、過去最高を記録した。

 同団体の電話カウンセラーが2010年4月から2011年3月までの1年間で、前年比37%増の16,385件を警察や自治体に持ち込んだ。NSPCCの最近の別の調査によれば、英国の中等学校の生徒のうち5人に1人近くが児童期に虐待を受けていて、その大部分がネグレクト(養育放棄)を通じたものであることがわかっている。
 同団体は、児童虐待におけるより早期で効果的な介入に向かうよう、英国の児童保護政策の大きな変革を求めている。これは、児童が虐待を受けていることについて疑義がある場合に通報をするといった、地域住民の素早い行動を当てにしている。
 NSPCCのヘルプラインの責任者は「我々は、虐待を止めるために、できる限り早く子供の問題に気がつかなければならない。ソーシャルワーカーがいつもコミュニティにいることはできないが、地域住民こそが情報源になりうる。」と話した。

※NSPCC: National Society for the Prevention of Cruelty to Children
児童青少年の福利厚生を推進するため、調査研究や情報提供、政策形成への働きかけ等を行う慈善団体。


【出典】
・地方自治体協議会(Local Government Association)の「Daily News headlines」について 2011年4月21日
・NSPCCウェブサイト

2011年03月01日

3分の1のNHSがホメオパシーへの支出を行っている

医師や下院の健康委員会による使用中止を求める要求にもかかわらず、3分の1のNHSが依然としてホメオパシーへの治療に対する支出を行っていることが調査によって明らかになった。

GPマガジンが3分の2の初期医療トラストから入手した情報によると、31%がホメオパシー(高度希釈した治療薬)を患者に使用し、治療費の支出を行っていた。政府はNHSにホメオパシー使用の可否の決定をゆだねるとしている。GPマガジンは151の初期医療トラストに情報公開請求を行い、104の団体から回答を得て、ホメオパシーへの支出を行っているのは32団体、支出を行っていなかったのが72団体、過去4年間以内にホメオパシーへの支出を止めたのは10団体であることを確認した。過去の調査では、NHSはホメオパシーに年間400万ポンド支出していたとされている。NHSにホメオパシーの使用中止を求めている英国医師会のヴィヴィアン・ナサンソン医師は、「英国医師会は、初期医療トラストが資金をどう使用するかを自身が決定するという� ��国保健省の考え方を支持しているが、我々は乏しい資金が証拠のない治療法に使用されることを懸念している」と述べている。英国ホメオパシー協会のクリスタル・サムナー事務局長は「多くの初期医療トラストがホメオパシーを使用しているのは、患者に人気がある治療法であり、従来の治療が効果的でない場合に費用効率の高い代替治療として提供されているためである」と支出は正しかったとしている。

【出典】BBCのウェブサイト

2011年01月15日

リンカンシャー県における高齢社会対策

イングランド中東部に位置するリンカンシャー県は、2月4日、急速に進む高齢化と予算削減の2つの課題に対して、抜本的な解決策を見出すために行われた調査研究プロジェクトからの提言を発表する。

リンカンシャー県の人口69万8千人のうち40%が50歳以上で、2033年にはその割合が49%になることが見込まれ、英国全体における数字(50歳以上人口が34%、2033年には40%)に比べると、高齢化率が高い。しかし、政府が進める歳出予算削減に伴い、リンカンシャー県は、最大20%の高齢者福祉予算の削減を行わなければならない。
リンカーンシャー県は昨年夏から、NHS、警察、7つのディストリクト・カウンシル、リンカン大学、企業、ボランティア団体と高齢者らが参加した「Excellent Ageing Programme」事業を立ち上げ、イングランド中東部 の RIEPs(East Midlands Regional Improvement and Efficiency Partnership)の補助金を利用して、初期調査として、同県で公共部門がどのような高齢福祉サービスを行っているかを特定する作業を行った。地方自治体改善・開発機構(LGID)の「Ageing Well」プログラムや高齢者支援団体「Age UK」の支援を受けて行われた6ヵ月間のプロジェクト作業では、高齢者サービスの優先順位の検討、他の自治体の優良事例の共有、計画策定のためのワークショップ、職員や議員の研修などが実施された。30以上の団体との連携作業の結果、リンカンシャー県は自立支援や情報提供など高齢者サービスにおける10の優先事項を決定した。昨年10月からは、5つのワーキンググループ(財政支援、地域社会による支援、マネジメント、予防と早期介入、情報へのアクセス)が検討を重ね、信用組合の設立や雇用・ボランティアの創出、通信システムによる遠隔支援など、50以上のアイデアを提出した。
LGIDのAgeing Wellプログラムの責任者であるガイ・ロバートソン氏によると、同プログラムは50~60の自治体を支援するつもりであり、高齢者への福祉サービスは戦略的に検討しなければ、厳しい歳出削減の中でどのサービスを提供すべきか適切な予算配分ができないとしている。また、ロバートソン氏は、GPを通じて行われた高齢者によるビフレンディング(相談)サービスの一例を挙げて、高齢者サービスの企画や運営に高齢者が関わることで、追加的支援を生み出し、自治体は予算削減の影響を軽減することができるとしている。

【出典】Guardidan

2010年11月15日

健康・医療情報の入手先はインターネット

国民が健康や医療に関する情報収集や自己診断のために従来にも増してインターネットを利用するようになり、それがNHSの予算の節約につながっていることが、本日発表されたNHSとインペリアル大学のそれぞれの報告書で明らかになった。

NHSの年次報告書(The NHS Choices 2010 Annual Report)によると昨年、NHSのホームページの訪問者数は1億以上を記録した。これは2009年に比べると10%の増加である。インペリアル大学の報告書によると、NHSのホームページにアクセスした人のうち3分の1の人々は、求めていた情報をホームページ上で入手できたため、GP(一般開業医)の診察予約をせず、その結果、年間4,400万ポンドを節約できたことになったとしている。

サイモン・バーンズ健康相は「我々は日々の生活でインターネットを利用しているが、特に自分の健康のこととなるとその頻度は増える。例えば、GPから診察を受ける際には、多くの人がインターネットで情報を得ようとする。NHS Choices(NHSの公式ホームページ)のような情報源から、人々が正確で信頼できる医療情報を入手できることが大切である。」と述べた。政府は情報技術を活用して人々が健康管理をし、自分や家族の健康や医療に関して最良の選択ができるようになるにはどうすべきか、専門家による協議を開始した。

<NHS年次報告書の結果>
・1日平均20万人がNHS Choicesを訪問した。
・昨年の新型インフルエンザの流行時には1,900万人がNHS Choices(NHSのホームページ)にアクセスし、情報を入手した。
・4万人以上の患者が病院やGPに対するコメントをNHS Choicesに投稿した。
・NHS Choicesは170以上の外部団体のホームページと提携しており、その提携サイトから2,500万人がNHS Choicesのホームページにアクセスした。

【出典】英国保健省ホームページ

2010年10月01日

病院の駐車料金の無料化を取りやめ

前労働党政権が決定した、入院患者と定期的に通院している外来患者の駐車料金無料化について、連立政権はイングランドにおける方針を見直すことを発表した。(※スコットランド、ウェールズでは既に大部分の病院の駐車場が無料化されている。北アイルランドでは一部の病院の駐車場が無料化されている)

現政権は税金を投入して駐車料金を無料にするより、税金をもっと有効に使うべきであるとし、サイモン・バーンズ健康相は「駐車料金の割引のためのガイダンスが整備されているため、その取り扱いは明白である。各病院は地域の実情に合わせて駐車料金をどうすべきか考慮する必要がある。」と述べた。
2009年、前労働党政権のアンディ・バーナム保健担当相は入院患者とガン等の化学療法のため定期的に通院する外来患者の駐車料金(年間1億1千万ポンド)を無料にすることを発表した。それに対してサイモン・バーンズ健康相は、前労働党政権は十分な財源も確保せず、総選挙を見込んで病院の駐車料金無料化の政策を発表したとしている。たとえ財源が確保できても、そのお金を患者のための福祉手当に使用したほうが有用であると発言した。
2008年‐2009年のイングランドにおける病院駐車場の平均駐車料金は1時間当たり1.09ポンド(約147円)だった。政府の発表を受け、マクミラン・キャンサー・サポートのキラン・ディベイン事務総長は「病院はガン患者の駐車料金を無料もしくは公平な扱いにすべきであり、病院に駐車料金の取り扱いをどうすべきかを委ねるのではなく、政府が病院に対して指導力を発揮すべきである」と述べている。NHS連合のジョー・ファリントン・ダグラス部長は「地域主導の意思決定はすべての人にとって公平であるべきである。病院がどのように、なぜ駐車料金を徴収するのかを明らかにし、余剰分は何に使われるかを説明することが大切である」と述べている。

【出展】BBCウェブサイト

2010年08月15日

「大きな社会」構想がNHSのソーシャル・エンタープライズ化を加速させる

NHS(国民医療サービス)のスタッフが医療サービスの転換を図るためのプロジェクトを進めることをポール・バーストウ医療サービス担当大臣が後押した。


減量および重量ウォッチャーポイントおよび計算

NHSには「Right to Request」スキームという仕組みがあり、その内容としては初期医療トラスト(Primary Care Trust、NHSの運営母体である公益法人)のスタッフがソーシャル・エンタープライズを設立し、自分たちが提供している医療サービスを運営・管理することが認められている。今回、15のプロジェクトがそのスキームの第2弾として行われる。新しいプロジェクトはロンドンやブリストル、リーズ、バーミンガムなどを含む、3分の2の戦略的保健局(Strategic Health Authorities)を含んでおり、心理療法の機会増大や終末期医療の改善、子どもたちへのケア拡大などの広範囲なサービスを目指すものである。これらに先立って実施されているプロジェクトは、貧困家庭の子どもたちやその家族に育児支援を行うことでコミュニティの健康や福祉の改善を図っているダービーにおける専門家の家庭訪問プログラムや、ホームレスの人々に医療サービスや一時的な収容施設を提供しているレスターのワンストップショップなどがある。
ポール・バーストウ医療サービス担当大臣は「企業が株主に配当で利益を還元する代わりに、ソーシャル・エンタープライズでは得られた利益は地域に再投資される。NHSの職員は地域において資金や人的資源を最大限に活かすためのノウハウを持っている。ソーシャル・エンタープライズによって、NHSにビジネスの原理を導入することができる。何百万の公共部門の職員に運営者となってもらうために権限を委譲し、よりよいサービスを提供してほしいと考えている。秋には初期医療トラストの医療現場で働くスタッフが参加できるようなプロジェクトを予定している。」と述べた。

*ソーシャル・エンタープライズ(social enterprise):事業の目的が社会的なものであり、事業で得られた利益はその事業或いは地域に再投資される。英国全体で約6万2千のソーシャル・エンタープライズがあり、6千以上の医療や社会福祉サービスを提供している。

【出典】英国保健省ホームページ

2010年06月29日

21世紀の福祉制度改革

クリス・グレイリン雇用大臣は一連の21世紀福祉制度改革を行うことを発表した。

新しいワークプログラムは現行のプログラムに代わり、離職者個々の状況や受給している福祉手当にかかわらず、離職者に対して一貫した支援を提供することになる。また政府は、そのような新しい失業者支援を行う民間、公共、ボランティア部門を募集している。政府は重病者や障がい者には無条件で支援を行うが、就労不能手当(Incapacity Benefit)受給者であっても、支援を受けることで働くことができるようになる人々がいると考えている。
就労不能手当、病気や身体障がいに対する所得補助、重度障がい手当受給者は就労能力審査(Work Capability Assessment)受け、働くことができる人には求職者手当(Jobseeker's Allowance)、今後の就労に向けて準備が必要な人には雇用・生活支援手当、重度障がい者及び重病者には重度障がい手当に代わって雇用・生活支援手当が支給されることになる。2010年10月からバーンレイとアバディーンの公共職業紹介所で1700人の対象者に対して就労能力審査の試行を開始し、今後3年間で国内の残りの地域でも同審査が導入されることになる。
政府は人々が公平に扱われ、審査が適切に行われるように、マルコム・ハリントン教授を中心とする独立審査を実施することとしている。そのレポートは2010年末に完成する予定である。

*就労不能手当(Incapacity Benefit):病気や障がいによって働けなくなった人への給付金制度。被雇用者で法定疾病給与(Statutory Sick Pay)の受給期間が終了した人や自営業者、失業者等に対して受給される。年金受給年齢前で国民保険(National Insurance)を支払ってきた人が対象。

【出典】
英国労働・年金省ホームページ

2010年05月15日

保健省大臣が地域主導のNHSサービス変更の方針を発表

アンドリュー・ランズレイ保健省大臣は2010年5月21日に、「NHS(国民医療制度)では治療の結果と臨床上のデータが医療サービス変更の中心にあるべきであり、将来的には医療サービスに関するすべての変更はトップダウン方式ではなく、医者及び患者主導で行われるべきである」と述べた。

トップダウン方式のNHS再編に終止符を打つことは、同氏が選挙公約としていた事項であり、患者の治療成果を高め、医療サービスの質を向上させるために地域のNHSサービスに関係する地域社会(住民、患者、GP(一般開業医)、自治体)に意思決定の権限を移譲しようというものである。
アンドリュー・ランズレイ保健省大臣はNHSサービスの変更について新しい基準を示し、既にサービスの変更を進めている地域のNHS団体は次の基準に沿っているかを再確認する必要があるとしている。その基準とは、NHSサービスが「治療結果の改善に焦点を合わせている」「患者の選択の自由を考慮している」「GPの支援を受けている」「臨床上のデータに基づいている」ことである。
またこの変更では、医療水準や医療成果の向上を目指し、地域主導で地域医療を行うためにGPが地域社会のリーダーや地方自治体と連携することが期待されている。アンドリュー・ランズレイ保健省大臣は、まずNHSロンドン(グレーター・ロンドン地域を管轄するNHS団体)に対して、NHSサービスの変更に関して、GPと連携するという道を開いてほしいと考えている。
NHSの最高責任者であるデービッド・ニコルソン氏は、保健省大臣が示した上記の基準を満たすため、NHSサービス改善計画を立案するように全てのNHS団体に対して通知する予定である。上記を含めたNHSサービスの改善に関するガイダンスは、今夏発表される予定である。

【出典】英国保健省ホームページ

2010年02月22日

今後10年間における健康対策の不均衡是正に関する報告書

2月11日に発表されたこの報告書では、政府からの依頼により、University College London大学教授のMichael Marmot氏が作成し、健康対策の不均衡を大幅に是正するための短期・中期・長期の目標を述べている。

「公平な社会と健康的な生活」と題されたこの報告書は、今日のイングランドにおける健康対策の不均衡を徹底的に分析したものであり、今後対策が必要とされる主な分野が示されている。またこの報告書は、現在の目標を基礎とした10年後の将来の施策の方向性の指針となると考えられる。
 この報告書によると健康増進はこの約10年間で大幅に促進されている。例えば、12年前と比較して成人喫煙者は200万人以上減少し、Healthy Child Programme(健康な子供の育成プログラム)のような施策により子供の肥満率は横ばい傾向となり、貧困地域の住民が一次診療やGP主導の健康増進施設を利用しやすくするために政府が増資したことなどである。
 このように改善は見られるものの、この報告書を受けて政府は以下のことに取り組むとしている。

・政府は、これまでの施策の成果を基にして、健康対策の不均衡の原因となっている問題に対処する。つまり、現在掲げている2011年までの幼児死亡率と平均寿命の国家目標値に沿った施策を展開する。
・政府は、社会的地位が低くければ低い者ほど、健康を害しやすい傾向があることを認識する必要がある。健康対策の不均衡を是正するために横断的な組織で対応し、関係機関との連携を強化する。
・政府は、健康対策の不均衡の是正の更なる注意喚起の効果を早い時期に認識する必要がある。例えば報告書に記載されているFamily Nurse Partnerships制度など。
・政府は、経済成長と健康増進は国家繁栄のために重要なものであることを強く主張する必要がある。現在の不況に関係なく健康対策の不均衡の是正に係る施策は必要である。
・政府は、健康対策の不均衡が気候変動や安定した地域社会といった社会的要因と関係が深いことを認識する。ウォーキング、サイクリングや緑地の利用によりすべての人々が健康を増進できる。
・政府は、将来の施策を決定する際に、社会階級と同様に健康対策の不均衡の様々な側面を考慮する必要がある。例えば性別、民族性、地域、年齢、障害の有無といった側面であり、健康や生活に大きな影響を与えるものである。

【出典】英国保健省ホームページ

2010年01月15日

アルコール飲料に最低価格を設定

政府は、アルコール飲料に最低価格を導入することを計画しており、これが実現すれば消費者は必ずその額以上を支払わなければならなくなる。

アルコール飲料の最低価格制度は、ビール、ワインや蒸留酒などのアルコール飲料の値引き販売が過度の飲酒を招いているとの批判に対応して、これを止めさせるための試みである。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 14.01.2010

2010年01月04日

健康・社会医療ボランティア基金設立

2009年12月14日に、NHSやその他社会医療におけるボランティア活動を拡大・強化するための基金の設立を保健省が明らかにした。

 この基金では、社会的に立場の弱い成人のための連携支援事業、身体障害児への支援活動やHIV感染者とその家族の支援などを行っているボランティア団体に対して助成金を支給する。この基金では成人社会医療の促進や健康サービスの格差解消などの基金の主目的に沿う事業が優先される。
 この基金では2つの助成制度が利用可能である。
 まず第1に地域活動支援助成である。地域レベルにおいて健康・社会医療のボランティア活動を行う団体に助成金が与えられる。
 第2に全国活動支援助成である。これは、全国規模で組織を有する団体が戦略的で見込みのあるボランティア計画を実行した場合に助成金を支給するものである。
 これらの活動を支援することにより、①保健省の戦略的目標の達成、②健康・社会医療分野における第3セクターの実行力を高めること、③ボランティアを効果的に管理・活用することでボランティア経験の質を向上させること、④健康・社会医療分野の関係団体間の連携を強化することが実現できるようになる。
 この基金の申請は2010年1月から受付を開始する予定で、第1回目の受付対象は地域活動支援助成金事業である。第2回目の受付は同年中に行い、全国活動支援助成事業がその対象となる。

【出典】
保健省ウェブサイト

Volunteering Fund ウェブサイト

2009年12月04日

8万人の高齢者が基準以下の介護しか受けていない

介護施設の6分の1もが、高齢者に対して基準未満の介護しか行っていないと、医療及び社会福祉・サービスの監視組織「ケア・クオリティ委員会」は述べている。

また、将来公的助成による介護を受けられる可能性について警告し、地方自治体は予算への圧力が強まっていることから、助成にはより厳格な制限が設けられることになりそうだと述べている。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 3.12.2009


ナイアガラフォールズの結婚式の主催者

2009年11月09日

地域の健康増進プログラム

Communities for Health Programme(地域の健康増進プログラム)の経過報告が10月15日に発表された。

 このプログラムは、健康白書(Choosing Health White Paper)を基にして、多くの健康問題に直面している地域で健康的なライフスタイルを構築し、住民が健康増進に責任を持つことがその大きな目的となっている。
 具体的な目標としては、①地域住民が各人の健康への意識を高め、地域全体で健康増進のために生活習慣の改善を支援すること、②地域の関係団体間の連携を強化すること、③地域における健康増進のための新しいな対応策を検討することがあげられる。
 このプログラムの中で、健康を増進し、また健康問題(肥満、喫煙、薬物やアルコール)に対応するため、360以上の地域活動が行われている。
 このプログラムで地方公共団体に求められているのは、①住民の健康増進とその不均衡を是正し、地域住民が参加できる計画を考えること、②革新的で持続性のある健康増進対策を住民に提供・支援すること、③様々な分野の地域の関係団体と連携を強化すること、④地方公共団体とNHSのリーダーシップを強化すること、⑤良い事例の検討を進め、広く周知することである。
 このプログラムでは、2008年度で1100万ポンドが約80の地方公共団体に交付され、2009年度ではさらに900万ポンドが交付されることとなっている。

(具体例)
・Barnsley 
生活の不安定な家庭がヘルスケアサービスを利用し健康増進を図るために、近隣住民がそれを支援する制度
・Doncaster
小学生の健康増進、地域住民による若者への助言・指導制度、健康診断を受けるのが困難な労働者のための健康診断
・Brighton
バングラディッシュやアラブ系の住民の健康増進、近隣住民が高齢者の支援をするボランティア制度
・Knowsley
Snack Right制度:低所得家庭の4歳までの子供たちにおやつとして果物や野菜を薦める制度

【出典】英国保健省ウェブサイト

2009年11月06日

無料の保育施設が予算不足の影響を受けている

財政危機により、公立の保育園がスタッフの解雇、クラス規模の拡大、場合によっては閉鎖される事態となり、何千もの家庭が就学前教育の機会を失う可能性がある。

これは、保育所を運営する地方自治体、民間、ボランティアセクターそれぞれに対し、予算をより公正に配分するという政府方針の結果である。Dawn Primarolo児童担当大臣は先週、地方自治体幹部に対し、保育所を維持するよう指示した。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 03.11.2009(

2009年09月21日

病院情報オンライン比較制度導入

オンライン比較制度の導入により患者が治療を希望する病院を選べるようになる。

オンライン比較制度は英国保健省のホームページ上(www.nhs.uk)で利用でき、どこの病院がよいかを選ぶ時に必要な情報を人々に提供する。
 このオンライン比較制度は、インターネット上でサービスや商品を比較する一般的なウェブサイトと似たものである。このウェブサイトを利用することで、人々は今までのように複数の情報源から治療を受けられる場所などの主要な情報を探す必要がなくなり、多くの病院を比較し、各付けや感想などをこのホームページで確認することができる。

(主な掲載情報)
①死亡率
②感染率
③衛生状況
④職員の仕事の仕方
⑤食事の質
⑥医療行為の決定に患者が関係しているかどうか
⑦友人や家族にその病院を薦めるかどうか

(ウェブサイト説明)
1 このウェブサイトでは必要な情報をメニューから選択し、患者が病院を決めるときに一番重要であると考える基準を選ぶ。このウェブサイトでは、病院を比較する一般の点数カードを閲覧することができ、また、病院における特定の医療行為や手続きなどの詳細も確認することができる。
2 フィードバック(主に上記③~⑦の意見)は検閲され、職員の名前を含むシステムを乱用するような文言は掲載できないようにしている。

保健省大臣Andy Burnham発言内容
「病院へ行くのは人生で最も重要な瞬間である。しかし、人々は病院の選択のために必要な十分な情報を得ていない。この新しい点数カードによって、患者の必要な情報がすべて一ヶ所に集約され、患者が自分にふさわしい病院を選ぶことが初めてできる。このサービスは、病院側に問題提起を促し、そのサービスを向上させる絶好の機会にもなる。また、全国の標準を向上させ、患者中心の医療を推進することができる。」

【出典】
保健省ウェブサイト

2009年09月18日

国の事務である保健サービスをロンドン区の事務として統合(地方自治体は先進的にNHS支部を合併しようとしている)

ロンドンのウォルサム・フォレスト区は、共通の部長を任命することにより、同区内の初期医療トラストを同区に統合させようと試みている。

ウォルサム・フォレスト区の内閣は、これらの提案について検討するために最近会議を開いた。この提案は7月に初めて議会への報告書として紹介されたのだが、その報告書によると、2010年の国政選挙以降、ロンドンにおける保健サービスに係る組織が変革される可能性があるとしている。この改革では、現在1つのロンドン区に1つずつある初期医療トラストの数を減らすことが含まれることになりそうである。

特にロンドン区が担っている社会サービスと関連する保健サービスの提供形態への影響力を保持するため、同報告書ではこの関係を守るためのさらなる統合が必要だと述べられている。検討されている提案には、共通の財務部長の任命や、ウォルサム・フォレスト区内の初期医療トラストの現在の事務総長を、暫定的に区の社会福祉部長に任命することが含まれている。

ウォルサム・フォレスト区は、コンサルト会社PriceWaterhouseCoopersに、年末までに統合の最終的な形態を決定するために、業務のあり方(たとえば経費節減の可能性など)に関する報告書を作成するように依頼している。

*参照LGC 17.09.2009 P.23

2009年09月11日

ロンドンにおける、保健サービスと地方自治体のより良い統合(「共同での保健サービスの提供を検討(Joint health deal on table)」)

数多くのロンドン区が、各地区のPCT(Primary Care Trust:初期医療トラスト)との協働関係を強化する見込みである。

この新しい協働関係に関心を示した15のロンドン特別区とPCTの双方で構成される'health integration board'の設置が現在計画されている。この合同の委員会を通して、地方自治体とNHS(国民医療保険サービス)は経費の削減とサービスの向上を目指して互いに協力を行うこととなる。
ハマースミス・アンド・フルハム区と当該地区のPCTは既に協力体制を進めており、一人の事務総長が双方の事務方トップを兼任している。この経験が今回の新しい試みに生かされ、地方自治体とPCTの連携がロンドン各地に広まることが期待されている。ただし、このような連携の試みは、地方自治体が保健サービスの責任を引き受けるということを意味するわけではない。あくまでもPCTはNHSの一部であり、PCTはロンドンを含めて国全体の保健行政に関して責任を負っている。期待されているのは、統合がより進むことで、情報の共有、重複の排除が行われ、その結果としてサービスの質が向上することである。

*参照LGC 10.09.2009 P.1

2009年08月07日

社会保障制度の総点検が求められている

イギリスの政策研究シンクタンク「the Centre for Policy Studies」の報告によると、政府予算の4分の1は社会保障費として支出されている。

「the Centre for Policy Studies」は、社会保障制度の簡素化を求めている。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 03.08.2009(

2009年08月03日

メンタルヘルス計画「New Horizons」検討会議について

メンタルヘルス計画「New Horizons」の策定にあたり保健医療だけでなく関係各分野の代表者による検討会議が7月23日に開催された。同日から10月15日までこの計画に関して国民から意見を募り、その意見を反映させて計画を策定する。

1 計画概要
精神疾患の根本的な原因の究明、地域におけるメンタルヘルス対策の質の向上や個人の要望に沿ったメンタルヘルスサービスの提供を目的とし、以下のことに取り組む。
・メンタルヘルスの問題に政府、関係機関と地域社会の各分野が連携し、社会全体で取り組む。
 ・メンタルヘルスの正しい対処法を人々に広く周知する。
 ・平等で偏見のない社会をつくる。
 ・精神疾患を患ったことがある者に対する悪評をなくす。
 
 当該計画の2020年までの達成目標は以下のとおり
 ・ほとんどの成人が精神的な健康の重要性と自己管理方法を理解する。
 ・メンタルヘルスについて子供たちに学校で教育する。
 ・生活に密着したサービスや精神医療サービスを幅広く活用する。
 ・革新的な技術により自立と効果的な治療を促進する。
 ・精神疾患を患った者が、個人の要望に沿った医療サービスを受け、自分自身の医療回復プランを決定し、自身の症状を管理する。
 ・公共サービス部門が、お年寄りの自立を最大限に推進できるようなサービスと設備の重要性を認識する。
 ・メンタルヘルスに関するエスニックマイノリティへの不公平をなくす。
 ・メンタルヘルスの悪評を減らし、人々がメンタルヘルス問題を認識し、誰にでも起こりうることを理解する。
 ・すべての人が質の高いメンタルヘルスケアを受けることができる。
 ・精神疾患を患った者が、肥満、心臓病や糖尿病といった健康問題に関る危険性をなくす。
 ・貧困と精神的肉体的健康の関係について理解し、取り組む。


現場のソリューションアイダホフォールズ

2 検討会議における主な検討内容
 (1)予防とメンタルヘルスの周知
    予防の必要性だけでなくメンタルヘルス対処法やメンタルヘルスと健康管理の促進を国民に広く周知する。
 (2)差別根絶
    メンタルヘルスの問題に社会全体での取り組みを強化し、精神的な問題を抱えた人への悪評や差別をなくすよう取り組む。
 (3)早期対応
    長期的な結果を改善するため、早期対応の考え方を広く周知する。
 (4)個人の要望に沿った医療
    個人の要望に沿った医療を提供し、安心感を与えることで回復を促す。
 (5)関係機関との連携
    地方公共団体やNHSなどの関係団体間の協力によりメンタルヘルスに取り組む。
 (6)医療技術開発
    調査研究や新技術に基づいてメンタルヘルスの取り組み関する革新的な方策を検討する。
 (7)費用対効果
    景気後退の折、費用効率のよい革新的なサービスを提供する必要がある。
 (8)サービスの継続性
    未成年向けのメンタルサービスと成人向けメンタルサービスの継続性を改善する。


(参考資料)保健省ホームページ

2009年07月17日

高齢者ケア改革案発表

昨日、政府は社会保障に係る予算の革新的な改革案の概要を発表した。

しかし、この改革に対して簡単にコンセンサスを得られる確証はほとんどない。この政策の提唱者は、労働者が退職までに老後のケアのために2万ポンドを支払うという案を「高齢者への人頭税」と呼んでいる。

*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 15.07.2009(

2009年07月03日

地方自治体の幹部職員が福祉の権限(住民の福祉増進に関する一般権限)を明確にするよう要求

多数の地方自治体の有力関係者(チーフ・エグゼクティブたちに加えて、元地方自治担当大臣ニック・レインスフォード氏、ロンドン大学経済学部名誉教授ジョージ・ジョーンズ氏、地方自治体協議会のマーガレット・イートン議長が含まれている)が、住民の福祉増進に関する一般権限を明確にする法律を早急に修正するよう政府に要求した。

相互保険会社を作ることは現行の福祉の権限のもとでは許されないという最近の控訴院の判決は、これまで実施していなかった政策を計画し、実施することに対しての各地方自治体の能力に関する懸念にも繋がっている。

*参照LGC 02.07.2009 front page

2009年06月15日

NHS憲章の実際的な運用に関係した動きについて

NHS憲章が2009年1月21日に公告されたことに伴い、NHS憲章の実際的な運用に関係した動きについて報告する。

○第1回看護師・助産師委員会検討委員会 2009/04/28

看護師や助産師の人数は増加しており、医療の現場で処方箋作成や患者への関係医療機関紹介など行っており、以前より大きな責務を担っている。そのような中で彼らの拡大している役割を考慮し、彼らがより質の高い健康管理業務に従事できるよう支援する目的でこの委員会は設立された。

この委員会では、以下のことに取り組む。
・21世紀の医療において最前線の現場にいる看護師と助産師が必要とする能力、技術、支援を明確化する。特に病棟看護師、看護師長や地域のリーダーの重要な役割を阻害する障壁をなくすことが重要である。 
・プライマリーケア(一次医療)やコミュニティケア(各地域における医療)における看護師・助産師の活用方法や利点を明らかにする。
・有識者、患者及び住民との活発な意見交換の場を設け、看護師・助産師の直面する問題点を明らかにする。

○第三セクターとの協力 2009/04/20

保健省は国内11の第三セクター(※)と共同で「第三セクター戦略的提携プログラム」を立ち上げた。このプログラムは、550万ポンドの資金を活用し、保健省と第三セクターとの連携をスムーズに行うために、以下の6つのことに取り組む。
1 第三セクターの委員会活動に対する理解を深める
2 個人の状況に応じた治療における第三セクターの役割を明らかにする
3 第三セクター間の健康管理の取り組みが不均衡であることの理解を深める
4 パンデミックインフルエンザのような緊急事態が第三セクターに与える影響について注意喚起する
5 格差問題(政策がマイノリティに与える影響の評価方法の改善)への取り組み
6 地域レベルでの第三セクター活用方法の改善

(※)関係11セクター一覧
* National Association of Voluntary and Community Action
* National Heart Forum
* Men's Health Forum
* Faith Action Network (Lifeline)
* RADAR / National Centre for Independent Living / Shaping Our Lives National User Network
* Age Concern England
* National Council for Palliative Care
* National Children's Bureau
* Race Equality Foundation
* Voluntary Organisations Disability Group / National Care Forum
* Regional Voluntary Sector Networks Forum

【出典】英国保健省ウェブサイト

2009年05月08日

子どもを対象としたソーシャルワーカー雇用に関する地方自治体の苦悩

地方自治体協議会による調査によると、Baby P(母親とそのボーイフレンドの虐待により死亡した幼児)の事件が、子どもを対象としたソーシャルワーカーの採用に大きな影響を与えていることが分かった。

調査によると、5分の3の地方自治体が職員の採用に、5分の2の地方自治体が職員の留任に支障をきたしているという。地方自治体協議会のマーガレット・イートン議長は、「この数字は、弱い立場にある子どもの安全を確保する専門職員を確保し留任することに、地方自治体が非常に苦労していることを示している。この専門的職業がここ数ヶ月非難を受けているため、危機的な状況にある子どもを保護する専門職員を、地方自治体が確保することに大きな悪影響を及ぼしている。」としている。

*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について (

2009年03月06日

高齢者ケア関連の資金を見直しか

地方自治体と中央政府との協議により、高齢者ケアの資金を完全に中央政府の資金とする、もしくは教育関連の資金と同じく一定の制限を自治体に課すという可能性が浮上した。

現在は、それぞれの自治体が受益適格者決定の基準を定めており、ある程度の柔軟性が認められている。しかし、自治体間でサービスの水準が一定ではないうえ、大きな差が生まれる可能性があるとの批判を受けている。また、今後、高齢者人口の増加に伴い、高齢者ケアに関する需要がますます高まることが予想されている。これを受け、1つの案として、中央政府が管理する社会保障基金の創設が検討されている。しかし、ある地方自治体関係者は、「中央政府の制限付の社会保障基金は教育分野のようには上手くいかないだろう。今後も地方自治体によるサービスの管理及び提供が必要だ」語っている。

※参照 5.3009  LGC(Local Government Chronicle)

仕事復帰を求められる元ソーシャルワーカー

最近退職したソーシャルワーカーは、人材不足のため仕事に復帰するよう強く求められている。

地方自治体協議会は、人材不足は、子供を危機にさらす可能性があることを危惧し、子どもたちのためにソーシャルワーカーを募集するキャンペーンを始めた。報告書「尊重と保護(Respect and Protect)」は、「Baby Pの悲惨な事件の後遺症が依然として残っている。ソーシャルワーカーに対する敬意が失われれば、児童保護を自らキャリアとして選択してきた人々が考えを変えるという歴史的事実がある。」と述べている。

※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(
3.3.09(

2009年03月02日

保健法案(Health Bill)2009

2009年1月15日、保健法案(Health Bill)が国会に提出された。同法案は、NHS医療ケアの質及びNHSサービスの業績の向上を図るとともに、公衆衛生を改善することを目的としたものである。法案には下記のような事項が含まれている。

・NHS憲章の枠組みの創設
NHSサービスの提供者すべてに対し、NHS憲章を考慮する義務を課す。
NHS憲章は、NHSの原則を揺るぎないものとし、患者及びスタッフの権利と責任を定めている。

・新たな質に関する報告(Quality Accounts)の創設
NHS医療ケアの提供者に対し、新たに質に関する報告(Quality Accounts)を作成する義務を課すことにより、医療サービスの質を向上させることを目指している。

・医療ケアに関する直接支払い(direct payment)の試験的実施
医療サービスに関する患者の選択肢やコントロール権限を強化し、医療サービスの質を向上させるため、医療ケアに関する直接支払いを試験的に行う。

・革新賞(innovation prize)の創設
NHS内での積極的な取り組みや革新の文化の育成を支援するため、患者や住民に直接的に利益をもたらす革新的なアイデアに関する新たな賞を創設する。

・タバコに関する規制の強化
子供や若者が喫煙によって害を受けることを防ぐため、タバコに関するコントロールを強化する。

・薬局の改革
薬局が地域のニーズをふまえた質の高いサービスを確実に提供するよう、医薬品サービスを改革する。


【出典】 英国保健省ウェブサイト

2009年02月27日

白人貧困層が移民に対して感じる「不公平感」を明らかにする政府報告書が発表に

コミュニティ・地方自治省は2009 年1 月7 日、「イングランドの白人貧困層が抱える不満の原因と
彼らのエスニック・マイノリティの人々に対する見方(Sources of resentment, and perceptions of ethnic minorities among poor white people in England)」と題する報告書を発表した。

記事本文はマンスリートピック1月分に掲載しております。

他の自治体の支援を求めるハリンゲイ区(ロンドン)

ハリンゲイ区の新たなリーダーであるクレア・コーバー(労働党)議員とアイタ・オードノバン事務総長は、ベビーP(Baby P)事件を受け、児童保護サービスを改善するため、そして、同事件により落とした評判を取り戻すため、ロンドンの自治体のリーダーらに支援を求めた。

支援の主なものは、7名のアドバイザーからなる委員会の設置である。ハックニー区の直接公選首長、イーリング区の事務総長、ケンジントン・チェルシー区の家族・児童担当部長らがそのメンバーとなっている。

2009年02月13日

「健康的な生活、明るい未来:子供と若者の健康戦略(Healthy lives, brighter futures – The strategy for children and young people's health)」が発表に

保健省と児童・学校・家族省は共同で2月12日、新たな「子供の健康戦略(Child Health Strategy)」を発表した。


この共同戦略-「健康的な生活、明るい未来:子供と若者の健康戦略(Healthy lives, brighter futures – The strategy for children and young people's health)」は、エド・ボールズ児童・学校・家族相とアラン・ジョンソン保健相により発表され、誕生から19歳までの間に、子供及びその家族がどのような保健サービスを受けられるかを初めて明確にしたものである。

戦略には次のような方策が含まれている。
・人生のなかでも決定的に重要な意味をもつ乳幼児期に、保健師の増員など、より強力で質の高い支援を共同で実施する。
・シュア・スタート児童センター(Sure Start Children's Centre)の役割をさらに強化する。各児童センターは、指名された保健師を利用できるようになる。
・初めて子供を持つ母親を支援するため、家庭保育パートナーシッププログラム(Family Nurse Partnerships programme)を拡張し、2011年までにその数を70とする。今後12年間のうちにイングランド全体に拡大することをめざす。
・新たな出生前プログラムの開発及び試行、両親向けプログラムの整備
・無料の学校給食(Free School Meal)に関する実証実験を行い、ユニバーサルアクセスによる健康面と教育面での利点を検討する。
 

2009年02月05日

カウンシル・タックス受領額の最高40%がソーシャルケアに支出される可能性

高齢化とソーシャルケアに対する国民の要望の高まりを背景に、ソーシャルケア(高齢者向け福祉サービス)に関するコストも上昇する見込みである。

地方自治体協議会は、ソーシャルケアのコストの上昇に関する報告書「事実と明日の現実を、今直視せよ('Facing Facts and Tomorrow's Reality Today')」を発表した。現在、ソーシャルケアの総コストは53億ポンドに達しているが、2014年には165億ポンドにまで上昇すると見込まれている。すでに一部の地域においては、ソーシャルケアに関するコストの80%がカウンシル・タックスから支出されており、大きな負担となっている。平均的には、ソーシャルケアに関するコストの39%がカウンシル・タックスから支出されている。
※参照 5.2.2009 LGC(Local Government Chronicle)

監視下に置かれる「不適切」な児童福祉サービス部門

バーミンガム市での15人の子供の死に虐待が疑われ、同市の指導者らは、児童福祉サービスの改善に向け、1年の達成期間を設けられた。

もし、事態が改善されない場合、政府が問題を抱えた部門を引き継ぐ見込みである。ビバリー・ヒューズ児童・若者非行対策担当相は、同市の児童福祉サービス部門の建て直しを支援するため、政府から問題解決を担当する職員を派遣した。※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(
4.2.09 (

2009年01月15日

社会的企業(Social Enterprise)(*1)プロジェクトのための資金提供が発表される

社会ケアサービス担当大臣のフィル・ホープは11月20日、新たな社会的企業を設立する6つのプロジェクトに対し、合計45万ポンドの資金提供を発表した。

これらのプロジェクトは、高齢者や障害者、ホームレスに対する支援を行うこと等を目的としている。この6つのプロジェクトは政府の'Innovation for Life' Challenge Fund(*2)の資金を受けて実施するプロジェクトである。
 6つのプロジェクトの一部には下記のようなものがある。

・ゲイツヘッド市(£61,875)
 高齢者や障害者が、個別の支援を必要とする他の人々に対してスキルや知識を与えることができるようトレーニングを実施する。
・ブリストル市(£40,000)
 ボランタリー、コミュニティ、社会的企業、公的セクターが協働して、地域における保健医療と福利に関する課題解決に取組む。
・NHS ウェストミッドランド(£100,000)
 障害を持つ若者やその家族に対するレスパイト(休息)ケア及びホームレスのグループとの関わりを改善する計画を立ち上げる。

(*1)社会的企業
社会的企業とは、事業活動を行う組織であるが、その利潤は、原則として、コミュニティやサービス向上のために再投資される。一例には、Big Issue やCafé Directなどがあるが、多様な形態が存在する。
(*2)'Innovation for Life' Challenge Fund
'Innovation for Life' Challenge Fund は、2008年5月にSocial Enterprise Investment Fundの一部として発表され、地域の医療や福利に関する問題、健康の不平等などの課題に向け、地域の保健医療当局と社会ケア当局、それらのパートナーが、社会的企業を活用した革新的な解決策を提案することを目的としている。

【出典】英国保健省ウェブサイト

2008年12月12日

長生きする85歳以上の高齢者

国家統計局は、85歳以上の高齢者の人口が急速に増加しており、保健医療サービスや年金制度に負担をかけていると発表した。

※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(
10.12.08(

2008年12月05日

地方自治体の児童福祉サービス

ロンドン・ハリンゲイ区の幼児虐待死亡事件の悲劇により、自治体、政治家、当該自治体の児童福祉サービス担当者らは批判を受けてきたが、教育基準局(OFSTED)に対しても、同区の児童福祉サービスを検査していた機関として批判がなされている。

エド・ボールズ児童・学校・家族相は、同区の管理体制に直接介入し、児童サービス部の部長の解雇を命じるとともに、児童保護サービス全般の見直しを行うと発表した。2003年のクリンビエ・レビューの発表を受け児童福祉サービスの再編が実施されたばかりであるが、その直後に2度目の大規模な見直しがなされることとなる。
 地方自治体は、児童福祉サービスの制度に欠陥があることや多くの自治体で改善がなされなければならないことを認識しているが、児童保護サービスや担当者個人に関する過度の批判は良い人材の確保をさらに困難にするだろうと警告している。

2008年11月25日

NHSの最近の組織改革について -NHS Foundation Trustについて-

(1)2008年6月27日の保健省の発表
・NHSのFoundation Trustの数が100を超えた。合計でその数は103となり、内訳は、73の急性期(Acute)Foundation Trust、30の精神保健(Mental Health)Foundation Trustである。
・急性期トラストと精神保健トラスト全体の43%がFoundation Trustとなっている。

(2)NHS Foundation Trustとは
・2003年医療及び社会ケア法(Health and Social Care Act 2003)により、独立した公益法人(Public Benefit Corporations)として創設された新たなNHSの組織形態。
・従来のNHSトラスト(NHSの二次医療を提供する組織)が、独立監査官(Monitor)の認可を得ることで、NHS Foundation Trustとなることができる。
・NHSの原則に則り、医療サービスの提供者となり、支払い能力に関わらずニーズに応じた無料診療を行う面では従来と同じ。
・サービス及び供給能力を向上させるために、どんな資本投資が必要かを自ら決定することが可能。また、資金調達面でもNHSトラストに比べ自由度が高い。

(3)従来のNHS トラストとの違い
・独立監督官(Monitor)が、設立の認可及び設立後の監督を行う。
・説明責任は、地域の住民に対するものである。地域住民が、Foundation Trustのメンバーや統治者になることが可能である。よって、責務遂行に関し、より地域レベルでの決定が可能である。

(4)これまでの成果
・2006/2007のAnnual Healthcheck(Healthcare Commissionにより行われる、NHSサービスなど保健サービスに関する検査)において、NHS Foundation Trustは、Non-Foundation Trustよりも良い業績を上げている。

【出典】
・保健省ホームページ

・伊藤善典著「ブレア政権の医療福祉改革」ミネルヴァ書房

2008年11月21日

自治体は、今もなお、弱い立場にある子供たちを保護できていない

教育基準局(OFSTED)は11月19日、いわゆる「ベビーP(Baby P)」の虐待死の悲劇は、今後も起こる可能性があり、それは自治体が過去の失敗から学んでいないためであると述べた。

当局は、児童保護サービスに関する調査報告書を発表し、その中で、幼児が見捨てられて死に至る今回のような事件は今後発生しないという保証はない、と警告した。

※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(
20.11.08 (

2008年11月14日

ラミング卿が児童保護政策の実施状況を再調査

ラミング卿は、2007年8月に1歳5か月の男児が死亡した事件を受け、児童保護の状況について再調査を実施する見込みである。同事件の発生により、ビクトリア・クランビエの悲劇から得られた教訓が生かされているのかについて疑問の声が上がっている。

ラミング卿は、2000年に8歳の女子児童が虐待によって死亡した際に調査報告書を作成しており、その勧告は2004年児童法の改正の基となっている。ビバリー・ヒューズ児童・若者非行対策担当相は、ラミング卿が、同氏の勧告をふまえた各自治体の改善状況を調査すると発表した。
この男児は、児童福祉の専門家や病院職員による訪問を約60回受けていたにも関わらず、虐待によって死亡する結果に至った。同事件により、ロンドン・ハリンゲイ区の児童福祉サービスの力量が再び表面化することとなった。

※参照 13.11.2008 LGC(Local Government Chronicle)

2008年09月04日

ローカル参加ネットワーク(Local Involvement Networks ;LINks)の導入について

・「2007年地方自治・保健サービスへの住民関与法(Local Government and Public Involvement in Health Act 2007)」により導入されたローカル参加ネットワーク(Local Involvement Networks ;LINks)は、これまであまり声をあげてこなかった市民も含め地域の住民すべてを代表する。そして、市民に、保健医療と社会福祉のサービス提供により強い発言力を持たせることを目的としている。

・2003年以降、NHSが患者の声を聞く手段として、患者フォーラム(Patients' Forum)が各医療トラストに設置されていた。しかし、自治体の提供する福祉ケアに関しては権限がないため、その効果には限界があった。一方、LINksは保健医療に加え福祉サービスの分野もカバーする。

・LINksの権限には、特定の懸念事項に関し調査を行うこと、情報提供や回答を求めること、抜き打ち検査を行うこと、問題を地方議会の政策評価委員会に委ねること、などがある。

・LINksは、各自治体に2008年9月までに設置されることになっている。自治体は、政府から資金が提供され、LINksの運営主体となる組織を探し、その契約の取り決めなどを行う法的義務を負う。

【出典】
英国保健省



2008年06月09日

社会福祉サービスを利用者の個性に応じたものにする(パーソナライゼーション)ための取組について

(現金給付)
・「現金給付(ダイレクト・ペイメント)」は、1996年地域ケア法にて導入された。2003年からは全自治体へ導入が義務付けられた。

・これは、在宅サービスなどの社会福祉サービスが必要と認められた者に対して、自治体が現金を支給し、支給された者はその現金によりサービスの購入・管理を自ら行うというもの。サービス現物の支給に比較し、利用者のサービス選択の自由が大きい。
・自宅での生活を続けることが前提のため、長期間のホームケアなどは対象外。また、人を雇用することになるため、雇用者としての法的義務を負うことになる。
・当初は普及が進まなかったが、近年は利用者が増加し2006年度には利用者数が前年比28%増となった。

(個人予算)
・2005年から2007年末まで、「個人予算(インディヴィデュアル・バジェット)」が試行された。
・保健省などの関係省庁が協力し取り組んでいるもの。
・2007年12月、中央政府、地方自治体、NHS等関連団体が協約を締結した。この協約により、対象となる人々がそれぞれの「予算」を持ち、それにより利用したいサービスを選択することになる。同日、保健省は今後3年間で5億2千万ポンドを社会福祉改革補助金として各自治体へ割り振ると発表した。

【出典】
保健省



イングランド地域ケア統計



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